2回戦の様子 (1)
陽光降り注ぐ春の甲子園に、三重高校ナインが再び甲子園に戻ってきました。学校関係者はもちろん、OBや三重高ファンが甲子園に駆けつけ、アルプス席最上段まで埋め尽くしました。
試合は両校とも投手が要所を締める好投を見せ、回がどんどん進み、わずか1時間ほどで7回を迎えるほどに速いテンポで進みました。
両校ともチャンスらしいチャンスもないまま試合は後半にはいり、7回表には1アウト満塁のピンチを迎えました。ここでピッチャー三浦くんが踏ん張り、打者をショートゴロに詰まらせ、3塁走者をホームでアウトに、続く打者を三振に打ち取りました。しかし、8回には四球・デッドボールが引き金になって、2点を献上しました。反撃を期待したものの、その後もバッティングがうまくかみ合わずに、チャンスで1本のヒットを許したまま試合終了を迎えました。
試合が終わり、アルプススタンド前に整列した選手たちに、応援団から拍手と共に「よくやったぞー」「ありがとう」「夏も頼むぞ」の声があちこちから挙がりました。
一回戦はシーソーゲームで、同点と逆転を繰り返す試合でした。2回戦は一変。息の詰まる投手戦が繰り広げられました。三浦くんは浦和学院の打線に六回までヒットを許さないピッチングを見せました。初回より気迫あふれるピッチングで、140kmを超える速球に、流れるスライダーと落差の大きいチェンジアップを織り交ぜて、「さすが三重高校のピッチャーは違う」と言わしめる投球でした。関東ナンバーワンの相手ピッチャーの好投に、三重高打線も湿りがちでした。1回戦で見せたような力強い攻撃を見せることはできませんでしたが、自分たちの攻撃が甲子園で通用することが分かりましたし、夏までの課題を得ることができました。
「しっかり練習して、夏にもう一度この舞台に立ちます」と力強く言う選手たち、「野球部は夏にもう一度ここに連れてきてくれると信じています」と話す応援団、どちらにも可能性を信じる姿がありました。夏につながる、選手たちを成長させる試合でした。野球部以外の生徒たちにとっても選手と同じ思いで一体となって過ごした大会でした。
2回戦の様子を4回に分けて紹介します。ご覧ください。
2012/03/28