三重高等学校　甲子園のページ

【承前】
　球場に入場すると、試合直前には小雨が降り、天気は不安定でした。試合はそれに対してキリッと引き締まった展開になりました。広島県代表の広陵高校は野球の名門らしく、はつらつとしたプレーと、息が合って秩序だった応援はさすがで、１塁側アルプスを埋め尽くすこちらの大応援団も負けないように声援を送りました。
　試合はシーソーゲーム。２回に先制を許し、４回に追いつくも、７回は再び突き放され、苦しい展開に。ただ、選手たちも応援団も希望を捨てず選手たちの背中を押しつづけました。
　追い詰められた９回１アウトでランナーなし。これまでかと思われた球場の雰囲気を裏切って２アウト満塁の好機をつくると、起死回生のヒット！ 土壇場で同点に追いつき延長戦に突入しました。こうなれば俄然応援も盛りあがります。延長戦ではいくつかのピンチに見舞われましたが、それを粘り強く撥ね除けました。
　最後は劇的な展開が待っていました。11回裏、再び満塁の場面をつくり、最後はフォアボールの押し出しでサヨナラ勝ち。周りでは泣きながら抱き合って喜んでいる姿が見られました。校歌が流れると応援スタンドの盛り上がりは最高潮に。誰の口からも歌詞に加えて歓喜の気持ちが溢れ出しました。
　試合は勝利しました。この喜びのなかには、対戦相手への敬意が含まれています。両校の選手たちの健闘に敬意を表します。

　勝利した三重高校は２回戦で、順調に試合が進めば８月18日[月]第１試合で岐阜県代表の大垣日大高校と対戦します。今後ともあたたかいご支援、熱い応援をよろしくお願いします。