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創立50周年を迎えての挨拶

開校五十年目を迎えて

三重高等学校長 垂髪 隆一
三重中学校長 冨山 眞

 三重中学校・三重高等学校は、建学の精神「学術とスポーツの真剣味の殿堂たれ」、校訓「真剣味」を教育理念とし、「文武両道」を目指して、高校が今年、中学が来年、50年目を迎えることになりました。そして、今春、高校は544名の新入生を迎え、記念すべき50回目の入学式も無事終えることができました。これも一重に本校を応援してくださる全ての皆様のおかげと、深く感謝しております。

 この機会に、少し本校の沿革に触れたいと思います。昭和36(1961)年、学校法人梅村学園は松阪市の強い要請により松阪に進出しました。そのスタートを切って開設されたのが三重高等学校でした。翌37年には、松阪女子高等学校、三重中学校、松阪女子中学校が開設され、梅村学園は名古屋とこの松阪に教育の拠点を置く一大総合学園になりました。三重高等学校が松阪地区における中核だった訳です。

 当時の中京商業高等学校(現 中京大学附属中京高等学校)の兄弟校として、校訓も同じ「真剣味」を揚げ、兄貴校に、そして周辺校に「追いつけ、追い越せ」の意気込みで急速な発展を遂げました。硬式野球部は昭和44(1969)年、春の甲子園で全国優勝し、陸上部も個人種目ではありましたが全国大会で優勝することも度々でした。剣道部、相撲部もそれに続きました。こうして、スポーツの三重高校として県内にその名を轟かせるようになりました。また。そこには全国大会での金賞常連校としてマーチングバンド部もありました。現在は、ソフトテニス部(男子・女子)は全国で覇を競い、硬式野球部は甲子園出場常連校の一つであり、剣道部も常時県大会でトップを争っています。無論、その他の運動クラブや文化部も継続的な活動を展開しています。

 一方、数々の教育改革も行なってまいりました。特に、特進コース、進学コース、普通コースの3コース制を敷くことで進学実績がより向上しました。また、三重中学校は卒業生が特進コースの中核となって活躍し、昭和60年度から中高一貫教育を導入したことで、さらに一層の大学進学実績を向上させることができました。そして、平成6(1994)年、松阪女子高等学校との発展的統合によって男女共学の新しい三重高等学校となりました。それまで以上の教育的効果を生み出すことができ、大学合格実績が安定的になり、ようやく県内の進学校の一つとして名を連ねることができるようになりました。今は、さらに一層の飛躍を目指して、三年制と中高一貫教育(六年制)はそれぞれ別校舎での生活となり、三年制の中に特進コースと進学コースを置く教育体制となっています。

 現在高校は38,000人、中学は4,000人を越す卒業生を輩出し、多方面で活躍していることは、私どもの誇りとするところであり、宝であります。

 先輩たちが、学校草創期にみせたエネルギーと、これまでに積み重ねてきた輝かしい実績を引き継ぐとともに、次の50年に向かって、果敢に挑戦していきたいと考えています。皆様のお力添えをよろしくお願いいたします。